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ドラレコの取り付けは自分でできる?中古車オーナー向けに手順・費用・注意点を徹底解説

  • カー用品

 

こんにちは、CARさっぽろです!

 

悪質なドライバーのあおり運転対策や、事故が発生した時の記録装置として、ドライブレコーダー(ドラレコ)を取り付けようと思っているドライバーの方は多いのではないでしょうか。

 

中には、工賃節約のため「自分で取り付けたい」と思っているドライバーも、一定数存在しているものと思われます。

 

結論からいえば、ドラレコのDIY取り付け自体は可能ですが、電源の取り方によって難易度が変わります          。

 

この記事では、ドラレコの取り付けを自分で行うケースを想定して、手順や難易度、費用、中古車ならではの注意点などについて解説します。

 

 

ドラレコの取り付け、自分でやる?業者に頼む?

 

 

ドラレコを取り付ける場合、大きく分けて次の2つの方法があります。

 

  • 自分で取り付ける(DIY)
  • プロに依頼する(カーショップ、ディーラーなど)

 

まずは、それぞれの方法について解説します。

 

「自分で取り付ける」か「プロに依頼する」かの判断基準

 

ドラレコの取り付けにつき、自力でやるかプロに依頼するかを判断する際は、次の2つのポイントに注目します。

 

  • 電源の取り方
  • 配線の隠し方

 

以下、作業の種類に応じた判断基準の例をご紹介します。

 

作業の種類 難易度 詳細
自分でできる作業 初心者向け 電源をシガーソケットから取るケース
配線をフロアマットの下・内張りの隙間に押し込む程度のケース
プロに任せたい作業 上級者向け 電源をヒューズボックスやナビ裏から取る(裏取り)ケース
駐車監視機能のために常時電源を接続するケース
配線をAピラーや天井の内張り内部に完全に隠すケース

 

目的別のおすすめ度

 

優先すべきポイントが絞れている場合は、その内容によっておすすめの方法も変わってきます。

 

以下、主なポイントとおすすめの方法についてまとめました。

 

優先ポイント おすすめの方法 理由
工賃を節約し、手軽に付けたい
(駐車監視は不要)
DIY (シガーソケット) 専門知識がなくても取り付けられる
失敗のリスクが少ない
駐車監視機能を使いたい プロへの依頼 常時電源への接続が必要
接続ミスはバッテリー上がりの原因になる
配線を完全に隠したい
内装をスッキリさせたい
プロへの依頼 フロントガラス両端・車体前方のピラー(Aピラー)への配線は、エアバッグ作動を妨げるリスクがある
DIYの腕に自信がある
DIYに挑戦したい
DIY (ヒューズ電源) 検電テスターの使用やボディアースなど、専門的な電気知識が必要

 

上記の通り、シガーソケットから電気を取る場合はDIYも比較的簡単です。

 

しかし、常時電源への接続を考えている場合や、エアバッグを邪魔しない配線を実現したい場合などは、プロに依頼した方が安心でしょう。

 

 

ドラレコ取り付け時の「電源の取り方」3パターン

 

 

ドラレコの電源の取り方は、大きく3種類あり、それぞれ難易度と取り付け方法が異なります。

 

以下、電源の取り方と大まかな取り付けの流れについて、難易度別に解説します。

 

【難易度★☆☆】シガーソケット接続

 

 

ドラレコ製品に付属しているシガープラグを、車のアクセサリーソケット(シガーソケット)に差し込む方法が該当します。

 

大まかな取り付けの流れ

 

説明書の通りにドライブレコーダー本体を組み立てたら、フロントガラスに固定します。

 

次に、電源ケーブルを天井の内張りの隙間や助手席側のフロントピラー(Aピラー)の隙間、フロアマットの下などに押し込みながら隠し、シガーソケットまで配線します。

 

最後に、シガープラグコードをシガーソケットに差し込み、本体とコードをつなげば接続完了です。

 

ちなみに、先にシガーソケットと本体をつなぎ、そこから配線をまとめる方法もあります。

 

シガーソケット接続のメリット・デメリット

 

シガーソケット接続は、電気を取る方法が「シガーソケットにプラグを差し込む」という単純なものであることから、車の整備やDIY経験が少ない人でも取り組みやすいというメリットがあります。

 

しかし、ドラレコ使用中はソケットを1つ占有することになり、他の用途でシガーソケットを使用したい場合は不便を感じるでしょう。

 

また、エンジンOFFによって電源が切れるため、駐車監視機能の利用はできません。

 

ケーブルに関しては、たれ下げたままにすることもできますが、配線を隠さないと運転時に視界の邪魔になるかもしれません。

 

【難易度★★☆】ヒューズボックス接続(ACC電源)

 

 

運転席の足元やグローブボックスの奥にある「ヒューズボックス」から、エンジンONの時だけ流れる電源(ACC電源)を取り出す方法です。

 

ヒューズボックスとは、車における各種電気回路を過電流から保護するためのユニットで、万一に備えて電子部品や配線を守るための工夫と考えると分かりやすいでしょう。

 

大まかな取り付けの流れ

 

ヒューズボックスのフタを開けると、7.5、10、15、30といった、電流(A:アンペア)の数値が書かれた「ヒューズ」という安全装置がたくさん差し込まれているのが見えます。

 

この中から、検電テスターと呼ばれる機器を使用して、エンジンがONの状態のときだけ電気が流れる「ACC電源」のヒューズを探します。

 

ヒューズが特定できたらそれを抜いて、電源取り出しヒューズと呼ばれるものに差し替えます。

 

あとは、ドラレコの電源線(ACC線)を電源取り出しヒューズに接続し、アース線を車体の金属部分(ボルトなど)に固定します。

 

原則として、上記説明がスムーズに理解できない、ヒューズの場所がイメージできない場合は、自分での取り付けは控えた方が賢明です。

 

ヒューズボックス接続(ACC電源)のメリット・デメリット

 

ヒューズボックスからドラレコを接続すると、配線を内部に隠せるため、スッキリとした仕上がりになります。

 

シガーソケットも空いているため、他の用途に使用できるのもメリットです。

 

ただし、検電テスターや電源取り出しヒューズといった、専門性の高い工具・部品の取扱方法を正しく理解している必要があります。

 

また、ドラレコはエンジンONの状態で始動するため、駐車監視機能は使えません。

 

【難易度★★★】ヒューズボックス接続(常時電源)

 

ドラレコの駐車監視機能を使うためには、エンジンOFFでも電気が流れる「常時電源」を、ヒューズボックスから探し出す必要があります。

 

大まかな取り付けの流れ

 

先ほどご紹介した「ACC電源」の作業を行う要領で、検電テスターでエンジンOFFでも電気が流れる「常時電源」のヒューズを探します。

 

エンジンOFFの状態で、検電テスターの先端をヒューズの金属部分に当て、テスターが光ったら常時電源だと分かります。

 

特定できたら、常時電源のヒューズに配線をつなげて、動作確認ができたらOKです。

 

こちらの取付方法も、作業に自信がない場合、説明が分からない場合は、避けた方が無難です。

 

<h4>ヒューズボックス接続(常時電源)のメリット・デメリット</h4>

 

常時電源とドラレコを接続しておくと、当て逃げや車上荒らしの録画にも対応できます。

 

青空駐車場など、不特定多数の手に届く場所に愛車を駐車している場合、メリットは大きいでしょう。

 

注意点は、製品のバッテリー保護設定など、バッテリーが上がらないような配慮が必要になることです。

 

作業の難易度は高いため、決して無理をしないようにしましょう。

 

 

ドラレコ取り付けをプロに依頼する場合の費用感

 

 

自力でドラレコを取り付けるリスクや手間を考えると、プロへの依頼は非常に合理的な選択です。

 

選ぶお店によって、サービス内容・工賃の傾向にも違いが見られます。

 

お店の種類 特徴
カー用品店 商品購入のタイミングで取り付けが可能
総じて作業も早いため、一般的な選択肢といえる
カーディーラー 純正品、指定品を取り付ける際に使用するケースが多い
新車や安全システム搭載車の場合、選ぶメリットは大きい
自動車整備工場 価格にバラつきはあるが、自分で持ち込んだドラレコを取り付ける場合など、柔軟な対応が期待できる

 

また、接続時の工賃目安は以下の通りです。

 

シガーソケット接続 3,500~8,000円程度
電源配線接続 4,000~18,000円程度
前後2カメラ接続 16,500~30,000円程度
ルームミラー接続 5,500~8,000円程度

 

なお、持ち込みよりも「購入とセット」で取り付けを依頼した方が、工賃は安くなる傾向にあります。

 

 

ドラレコ取り付け時の中古車特有の注意点

 

 

新車に比べて、中古車はドラレコ取り付け時に注意すべき点がいくつか存在します。

 

自分で取り付ける際は、以下の点に注意しましょう。

 

車両の経年劣化 年式が古い車になると、内張り(樹脂パーツ)が紫外線・熱でもろくなっていることも珍しくない
固定用のツメが割れたり、パーツが不自然に浮いてしまったりするリスクがあるため、乱暴な取り扱いはしないよう心がけること
過去の改造履歴 前オーナーがヒューズボックス・カーナビ裏をいじっている場合、配線がおかしなことになっている可能性がある
過去の改造を放置してカーナビを取り付けることで、思わぬトラブルを引き起こすリスクは否定できないため、不安を感じたらプロに依頼すること

 

 

まとめ

 

ドラレコは、メカニックとしての知識・経験がない人でも取り付けることができます。

 

シガーソケット経由で電気を取るのであれば、取り付け方によってはそれほど苦労せず対応できるでしょう。

 

しかし、ヒューズボックスとドラレコをつなぐ場合、素人判断で取り付けると失敗するおそれがあります。

 

ドラレコを自分で取り付ける際は、自分の知識・技術を過信せず、無理なく取り付けられるかどうかで判断しましょう。