車のイグニッションコイルとは|役割や寿命・交換費用などを解説
- 車メンテナンス
こんにちは、CARさっぽろです!
ドライバーの皆さん、車に乗っていて、こんな症状が出ていませんか?
「信号待ちの停車中、エンジンのアイドリングが不安定な気がする……」
「アクセルを踏んでるのに、何だか加速が鈍い…」
ひょっとしたら、その不調の原因は、イグニッションコイルの劣化かもしれません。
イグニッションコイルは、エンジンをしっかり動かすために欠かせない役割を担っており、車に乗り続けているといずれ寿命を迎える部品の一つです。
この記事では、車のイグニッションコイルの役割や寿命、交換費用などを解説します。
車のイグニッションコイルは「火花」担当
車のイグニッションコイルの役割は、エンジンの点火に必要な火花を作ることです。
車のエンジンは、外から取り入れた空気と燃料が混じり合った「混合気」に、スパークプラグという部品から出る火花を点火し、爆発させることによって車を動かしています。
スパークプラグから良質の火花を発生させるためには、20,000~35,000Vの電圧が必要とされています。
しかし、車のバッテリーは12.5~14.5V程度の電圧しかないため、バッテリーの電圧だけでは火花を起こすことができません。
イグニッションコイルは、そんなバッテリーとスパークプラグを取り持つ形で、低い電圧を高電圧に変換してくれる変圧器のような役割を担っています。
つまり、バッテリーの電圧を増幅させて、エンジンを正常に動かすためのパーツなのです。
車のイグニッションコイルの寿命
一般的に、イグニッションコイルは次のいずれかのタイミングで寿命を迎え、交換が必要になるものと考えられています。
- 走行距離10万km以上
- 走行期間10年以上
新車で車を購入し、上記条件を満たす前に車を買い替えることが多い人の場合、イグニッションコイルを交換する機会そのものがないかもしれません。
しかし、中古車を購入する場合、車によって走行距離や走行期間は異なります。
また、部品交換のタイミングにも個体差があるため、購入後に交換を検討しなければならない場合もあります。
イグニッションコイルの故障サイン5選
次の5つのサインが見つかったら、速やかに修理・交換を検討しましょう。
故障サイン | 具体的な症状など |
---|---|
アイドリングが不安定 | 停車中にタコメーターが上がったり下がったりする |
アクセルを踏んでも加速しない | しっかり踏んでいるのに、普段通りにスピードが出ない |
エンジンがかかりにくい | 冬の寒い時期でもないのに、キーを回しても(ボタンを押しても)なかなかエンジンがかからない |
警告灯が点灯する | ポンプのような形をした「エンジン」の警告灯が点灯する |
急にエンスト | 不安定なアイドリングが続き、やがてエンジンが停まることも |
車のイグニッションコイルの交換費用
イグニッションコイルの交換を依頼する場合、車両のサイズや輸入車かどうかによって、金額が変わってきます。
交換費用の大まかな目安は、それぞれ以下のようなイメージになるでしょう。
部品代(1本あたり) | 工賃 | 合計(1本あたり) | |
---|---|---|---|
軽自動車 | 5,000円~ | 5,000円~ | 10,000円~ |
普通車 | 8,000円~ | 5,000円~ | 13,000円~ |
輸入車 | 15,000円~ | 8,000円~ | 23,000円~ |
自分で部品を探して交換できる場合は、さらに費用を抑えることも可能ですが、整備経験がない場合はプロに依頼した方が安心です。
なお、部品代や工賃に関しては、交換を依頼する店舗によって金額が変動するため、相見積もりをもらってから依頼することをおすすめします。
イグニッションコイルを交換しないとどうなる?
イグニッションコイルが原因と思われる不調を放置し、交換しないまま運転を続けていると、次のようなデメリットがあります。
- 未燃焼ガスや有害物質の発生リスクが高まる
- 燃費が低下する
- 他パーツへの悪影響が生じる
最悪の場合、車を運転できなくなるおそれがありますから、できるだけ早めに対処しましょう。
まとめ
イグニッションコイルが正常に作動していない車は、アクセルを踏んでもなかなか加速しない、タコメーターの動きが不安定になっているなど、ドライバーに不安を与えます。
中古車の場合、イグニッションコイルを含む各パーツのコンディションも個体差があるため、思わぬトラブルに発展するおそれもあります。
少しでもエンジンの動きに異常を感じたら、早めにディーラーや整備工場などに相談して、イグニッションコイルの不調がないか確認しましょう。
早めに交換すればするだけ、車の寿命を延ばすことにつながります。